広島ドラゴンフライズユースチームコーチをやる中で、
選手自身が自ら成長できるか、またコーチとしてそこへ導くには、重要なポイントがあると考えています。
それは、「問題を発見する力」と「解決への取り組み方」です。
今日は「問題発見力」について考えてみます。
「問題発見力」において重要なことは
1.現状を確認する
2.ゴールを確認する
3.認識している問題を引き出す
これら3つです。
1.現状を確認する
そもそも『問題』とは、現状とゴールの間にあるギャップのことであることを認識する必要があります。
どういうプレーができていないのか?
何がうまくいっていないのか?
選手本人がどういう現状なのかを把握しなければなりませんが、実際に練習する選手に聞いてみると、ほとんどの選手が自分の現状を言語化することができません。
道に迷った時に、今自分がどこにいるのかを把握しない限り、そこから脱することは難しいです。
実際の練習においては、参加する選手の中でもレベルの差があるので、僕は始めから詳細に説明はしません。まずは、選手自身が考え、試行錯誤し、挑戦する。
繰り返し、同じ問題が起きて始めて、僕からアプローチします。この時の伝え方は、第一選択として言語化して伝えることを試します。それでも伝わらなければ、実演する。実演しても伝わらない時は、選手自身の動画などを見させて気づいてもらいます。
成長の早い選手というのは現状把握(何が起こっているのかを理解する)能力が高いと感じています。
2.ゴールを確認する
先ほど、『問題』とは、現状とゴールの間にあるギャップのことであると確認しました。
何が足りない?
何が問題?
でゴールにたどり着けないのか?
これらを把握するためには、具体的なゴールを本当に持っているのかを確認する必要があります。
「うまくなりたいです」
「シュートが入るようになりたい」
こういった発言をする選手は多いですが、そのイメージが具体的かどうかで、大きく差が出ます。
どうなったらうまいのか?
シュートが入るというのはどのくらい?
どういうシュート?
言語化して答えられるでしょうか。
答えられない選手に対して伝えることがあります。
この目指すべきゴールを明確にするためには、自分より2つ上の(年齢という意味だけではなく選手の実力として)プレイヤーをどれだけ見ているのかが非常に重要になるということです。
(例えば、県大会2回戦負けの選手なら、県のMVPプレイヤー。県のMVPプレイヤーであれば全国でベスト4に入るような選手など)
全国大会へ導く選手や急成長を遂げる選手というのは、間違いなく上の選手を見ています。
コーチとして、明確なゴールを持てるように、具体的にどういったゴールがあるかを言葉、映像等を用いて伝えることが重要だと感じています。
3.認識している問題を引き出す
現状を把握し、ゴールを明確にすることができれば、起こっている問題を選手自身に気づけるように導きます。
僕自身、気をつけていることは、
選手に伝えたり、声をかける前に、全ての問題を先に引き出しておくということです。こういった問題発見力というのはコーチとして、今後も磨き続けることが重要だと常に感じています。
選手とコミュニケーションをとる中で選手自身に考えさせ、気づかせる。
本人が気がつけていない問題を認識させていく。
これら1~3の要素を普段の練習の中に入れ込んでいくことで、選手自身が自分の能力をあげるために、自ら考えて動ける(練習メニューを自ら作成したり、自ら取り組む)ようになります。
コーチがいないと良い練習ができない選手というのは弱いです。自ら考えて取り組めない選手は、うまくいかないことを必ず環境のせい(コーチが悪い、審判が悪い、体育館が。。。等)にします。
素晴らしい選手はどんな環境であっても言い訳をせず、ベストを尽くそうと努力を続けます。
そのような選手を一人でも多く育てていきたいと思います。
今回は最終的に気持ちの話になりましたが、
スキルだけではなく、選手・人としてのメンタリティも学んでもらえるよう、僕もさらに頑張ります!!
素晴らしい。さすがです。言語化することの大切さ本当に大事だと思います。スポーツと言えば体を動かすことが主なので、選手もコーチの話を聞くだけの時間が多いですが、ドラゴンフライズユースでは、コーチの話など、コミニケーションの時間は、例え30秒の話でもノートを持って聞くようにして、聞き書き、その時に自分の想いつく事も書き、言語化すること習慣づければ、考え、見いだし、成長する選手が増えていくかもしれませんね。
コメントありがとうございます^_^