真夏の炎天下の中での練習。湿度の高い体育館でのスポーツ。さらには風邪や病気。
このような理由から脱水症状になるとき、経口補水液OS-1が良いというのは、TVのCMや薬局・ドラッグストア等でよく目にするようになったので、多くの人が知っていると思います。
実際にBリーグの試合の合間に飲んでいる選手は多いです。
(広島ドラゴンフライズでも数人飲んでいます。)
僕自身も疑問に思ったことがあったのですが、
スポーツドリンク(アクエリアスやポカリスエットなど)とOS-1はどのくらい違いがあるのか?
(500mlで約200円もするOS-1は高いからできれば、安いスポーツドリンクにしたいですよね。)
今日はそれを考えてみようと思います!実際に医療の現場でもOS-1は使うことがありますし、スポーツの現場でも身近にあるものなので自分自身にとっても学び直すきっかけにします。
まずはじめに、基本的な脱水症状への対処法は、水分と電解質が体内に素早く吸収されるよう、ナトリウムとブドウ糖の濃度が調節された経口補水液が最適とされています。
大塚製薬工業さんが公表している成分データを参考に、OS-1とポカリスウェットの比較成分表を作ってみました。
(同じメーカーが良いと思いましたので、ポカリスエットを選択しています。)
これを見ながら、成分からOS-1の良さを考えてみる。
まず第一に、
ナトリウムやカリウムなどの電解質の補給効率が良い
ことがあげられます。
上の表の食塩相当量(ナトリウムのこと)とカリウムのところをみるとわかるように、経口補水液はポカリスエットに比べてナトリウムは約3倍。カリウムに関しては約4倍含まれています。
水分の吸収効率は体内の電解質濃度よりやや低いものが良いのですが、経口補水液の濃度は血漿浸透圧(体内濃度)の約1/3と言われています。(ポカリよりも体内の濃度に近いということです。)
激しい運動などの脱水時には電解質が大きく不足することがあります。それを補給するのに、成人では脱水時に500mL~1Lを一日で飲むのが基準のようです。(大塚製薬さんHPより)
仮にポカリスエットで同じ量の電解質を補給をしようと考えると、2L近くをとらなければなりません。
実際にポカリスエットを2L飲むのは難しいですし、電解質濃度の低いポカリスエットをたくさん補給すると体内の電解質濃度が低くなるため尿の量が増加します。たくさん飲んでもその分たくさん出ていくようになるんですね。要するに、効率が非常に悪いことがわかります。
次に、
余分なカロリーがない
ことがあげられます。
上の表からわかるように、ポカリスエットはOS-1に比べて、電解質は少ないのにカロリーに関しては、2倍以上含まれています。
脱水時にカロリーをたくさんとることは重要なことではないですよね。(もちろんエネルギーとしては重要ですが。)
実際スポーツや運動する現場では、
夏の練習のあと飲んでも飲んでも喉が渇いて、水を飲みすぎてしまう。といった経験はないでしょうか?
水でお腹がいっぱいになりごはんが食べられない。
体重減少、夏バテになる。
このような選手は多いですし、そういった経験は僕もあります。
またスポーツをする人で運動時に足がつる多くの原因は、水分(電解質)補給不足だと言われています。
僕自身も高校、大学時代に足がよくつる時期がありました。
水分(電解質)は口の中に入れるだけで補給したことにはなりません。体内に入ることで初めて意味があります。こうした知識を身につけて、水分補給を見直すことで、激しい運動時の消耗を軽減することができます。運動する際に、コンディションで気になる部分がある方は水分補給について考え直してみましょう。
まとめ
OS-1はスポーツドリンクに比べ、ナトリウムやカリウム(電解質)の濃度がより体液に近い。そのため、体内への水分吸収呼効率はかなり良くなっている。脱水時の水分補給や、水分をいくらとっても喉が渇く状況、また激しい運動時に足がつりやすい方は、OS-1を試してみてもいいかもしれません。
追記
OS-1を飲む以外に、脱水を防ぐ(足がつるのを防ぐ)のに役立つ食品もあります。
スポーツ選手が食べているのを見ることがあるかもしれませんが、「バナナ」は積極的に食べると良いです。果物のなかでもかなりカリウムの含有量が多く、不足しがちな電解質を補給することができます。(エネルギー、消化・吸収の面からもバナナはかなり優秀。そのため多くのスポーツ選手は試合前に食べる。)
ナトリウムは多くの食品にあるのでそこまで意識しなくても良いかもしれません。(お味噌汁等で十分かな。)
スポーツをする方だけではなく、脱水・夏バテ予防にも良いので、朝食にぜひとってみてくださいね!
スポーツドリンクはリンが含まれていないのに対して、os-1は6.2mg/100mlほど含まれてます。
これに対して何かしらの意味はあるのでしょうか?先生!教えて下さい!笑